気付きマーケティング研究所

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先日あるテレビ番組でWILLER TRAVELという会社の話題を取り上げていました。
WILLER TRAVELさんは2006年に高速ツアーバス事業に参入し、わずか6年ほどで業界最大手にまで成長した会社です。
過当競争といわれるバス業界の中で、何故これ程の短期間に業界最大手まで登りつめることができたのか、何故右肩上がりの成長を遂げられたのか、その最大の理由は「ブルーオーシャン(BO)戦略」にあるとのことです。

WILLER TRAVELさんのBO戦略とは、既存の高速バス利用者の奪い合い戦略ではなく、“今まで高速バスを利用していなかった”市場を新たに開拓し、その新市場そのものを取り込むという戦略です。
BO戦略のコンセプトは以下の3点に集約されています。
1. お客様が欲しいと思う価値の創造(イノベーション)
2. お客様が思っている不満・不安の解消(マーケティング)
3. これだったら利用したくなる価格訴求(レベニューマネジメント)

高速ツアーバスは東京・大阪間で1万円以下という低料金が売りですが、一方で「座席が狭くて窮屈」「見知らぬ男性の隣だと嫌だ」といった不満・不安も多く、利用者拡大の障壁となっていました。
そこでWILLER TRAVELさんは、例えば、ゆったり座れる3列シートの設置や、女性専用バスの運行など、こうしたお客様の不満・不安の声に真摯に耳を傾け、課題を一つ一つ解決していきました。
また、インターネットを最大活用した戦略的プライシングも新規需要拡大のポイントとなっています。航空業界で行っているような「早期割引料金」や、ホテルなどで行っている「直前割引料金」などの料金変動の仕組みを意欲的に取り込むことで、「これだったら利用したくなる価格訴求」に成功しています。
こうしたBO戦略展開によって、WILLER TRAVELさんの利用者に占める「初めて高速バス利用者」の比率はなんと8割近いとのことです。

マーケティング戦略を考える時に、私達はついつい顕在化している市場の中でライバルとどう戦うべきか、どうしたら顧客を奪えるかを考えがちです。しかし、厳しい競争環境の中で顧客シェアを拡大するには大変なカロリーや体力が必要ですし、身を削る価格競争に巻き込まれてしまうという危険性もあります。
そんな中で、このWILLER TRAVELさんの事例のような、ポテンシャルのある潜在市場を顕在化させ、その市場を大きく取り込むという「ブルーオーシャン戦略」の考え方は、競争を勝ち抜く上でのマーケティング戦略アプローチの重要なヒントを示唆してくれています。

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