気付きマーケティング研究所

生活者意識の最新トレンドや、話題のビジネスモデルに対する気付きを発信していきます。

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先日、日本の財務省造幣局がバングラデシュの流通通貨の製造を受注したというニュースを見ました。日本の造幣技術が高く評価された結果だそうです。
また、東京都や横浜市などの水道局が水道水の浄化処理技術を東南アジア諸国に売り込んでいるという報道もありました。水道水に関しては、蛇口から直接飲んでも大丈夫なのは日本だけとまで言われるほどの高い浄水処理技術を持っています。
こうした日本が誇る技術を新興国に輸出することで、新たな収益を上げるだけでなく、新興国の人達の生活を豊かにするというのは非常に意味のあるビジネスだと思います。

新興国に輸出しているのは商品や技術だけではありません。最近は日本で成功したビジネスモデルを新興国に輸出するケースも増えてきています。
私の友人も数年前に単身ベトナムのハノイに乗り込み、現地でカラオケボックスを始めました。最初は日本からの出張者をターゲットにスタートしたのですが、現地の生活者にも受け入れられ、今では3店舗にまで増えたそうです。
また、タウン誌の会社をやっている友人は、日本で培ったタウン誌の広告ノウハウを新興国に持ち込んでビジネスを立ち上げようと計画中です。経済の急速な成長の中で、今後、新興国でも足元商圏での広告ビジネスが成立するだろうという目論見です。

以前、日本には未来に行けるタイムマシンがありました。タイムマシンに乗ってアメリカという未来の世界を覗き見て、そこで成功しているビジネスモデルを知り、それを日本に持ち込むことで日本での成功をつかみました。
そして今、時間を遡るタイムマシンが登場しました。このタイムマシンに乗ることで、日本で成功したビジネスモデルを“これからの市場”に持ち込み、成功につなげることができます。どのようにビジネス展開すれば良いか、どのようなリスクをヘッジすれば良いか、日本での経験やノウハウがそのまま新興国でのビジネスに活用できます。何といっても日本人にとっては「いつか来た道」ですから。

少子高齢化、人口減少、閉塞感の漂う経済状況・・・先の見えない日本でビジネスを頑張り続けるよりも、経済成長の真っ只中にある新興国に活路を見出すというのはある意味、当然の経営判断だと思います。また、日本ではライバルがひしめきあって競争が激化しているのですが、新興国では「早い者勝ち」であるのも魅力なのでしょう。

そんな話を東南アジアに進出している会社の経営者にしたら、こんなことを言われました。
『日本でアメリカ発のビジネスが成功したのは、日本に暮らしている日本人がやったからなんだ。東南アジアで日本発のビジネスを成功させるんだったら、現地人になる覚悟でやらなければ駄目だよ。』
片道切符で現地に乗り込み、現地の人達の生活を体験し、現地の人達とのビジネスネットワークを構築しないと、如何に日本で成功したビジネスモデルでも現地では成功しない、だから覚悟と努力が必要なんだということを改めて気付かされました。

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最近、身の回りでスマホ保有者が急激に増えた気がします。
今朝も通勤電車の中で私の半径2m圏内にいる人の半数以上がスマホでゲームをしたり、音楽を聴いたり、メールをしたりしてました。
「首都圏のスマホ普及率は凄いなぁ」と思いながら、何気なく彼らを見ていた時に、あることに気付きました。
それはスマホケースです。

見渡してみると、男性陣はスマホケースを着けていない人が多かったのですが、女性陣の大半はスマホケースを着けていました。しかもそのスマホケース、うさぎの耳が付いたものや、ビーズでデコレーションされたものや、キティのイラストが付いたものなど多種多様なオシャレものでした。

スマホをケースで飾る女性と飾らない男性、この違いは何なのでしょうか?
あくまで仮説ですが、そこには「私とスマホの“関係性”」の違いがあるのではないかと思います。

人はモノと対峙したとき、かなり漠然とではありますが、そこに自分との何らかの関係性をイメージします。
例えばベンツは自分の地位をシンボライズする記号としての関係性をイメージするでしょうし、ミニバンは家族や仲間と自由に移動するための手段としての関係性をイメージするでしょう。

私たちは「モノ」や「人」、あるいは「コト」に対して名前をつけることがよくあります。しかし、ビジネスの場で考えなくてはならない重要なことは、「モノ」「人」「コト」の関係をどのようにしていくかです。この目に見えない「関係」をデザインする力が経営であり、商品開発であり、マーケティングであったりするのです。そこで、「関係性」に名前をつけることが、これまで見えなかったものを見えるようにするための重要なアプローチとなります。
ベンツで言えば「象徴関係」、ミニバンは「相棒関係」と呼べるでしょうし、冒頭のスマホでは、カバーで飾る女性にとってはアクセサリーのように所有を楽しむ「包含関係」であり、飾らない男性にとっては機能重視の「主従関係」と名付けられます。

テクノロジーの進化に伴い、商品の機能・性能があっという間に平準化する時代においては、商品の自分にとって心地よい関係性イメージが選択の重要なファクターになってきます。
そのため、新商品開発やマーケティング戦略を考える上で、消費者とどのような心地よい関係性をデザインするかが今後益々重要になってくると言えるでしょう。
どのような関係性をデザインするべきか悩んだときに、「関係性」に名前を付けてみるというアプローチが新たな着想を生み出してくれるかもしれません。

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最近の婚活女性の理想の男性像は3Kだそうです。
この3Kとは、「経済力:ちゃんとした経済力があること」「価値観:お互いの価値観が合うこと」そして「家事:家事ができること」。
結婚して一緒に暮らしていくのですから、やはり経済力は必要でしょうし、お互いの価値観が合うことも大切なポイントでしょう。しかし理想の男性の条件に「家事ができること」が挙げられたのは正直驚きました。

かつては「家事手伝い」とか「花嫁修業」といった言葉が示すように、結婚したら家庭に入り、旦那さんに美味しいお料理作って、ワイシャツにアイロンかけて・・・といった結婚観が強くありました。
そして、未だに男性陣は「家事=主婦の仕事」として捉えている人が多いでしょう。
しかし、もはや現代の女性達は「家事」を主婦の仕事ではなく、夫婦の仕事として捉え始めているようです。

何故、理想の男性像に「家事」が入り込んだのか、その理由や背景を考えてみます。
ひとつは晩婚化による結婚観の変化が考えられます。社会人生活が長いということは、精神的にも経済的にも自立した生活を送ってきているということだと思います。そのため、「個」を大切にした意識やライフスタイルが定着しており、それが結婚においても旦那依存型から夫婦共存型への結婚観の変化につながっているのでしょうか。
つまり、「家事」は彼女達にとって旧来的な旦那依存型の象徴的記号であり、そのため夫婦共存型を志向する女性達は結婚相手に「家事ができること」を求めているのではないでしょうか。

もうひとつは、「家事ができること=自立した男性であることの証拠」として捉えているのではないでしょうか。お金もそこそこあるし、趣味も合う、でもすっごいマザコンで家のことは何にもできないなんて、結婚後に分かったらシャレになりませんから。
だから婚活女性は男性に「家事ができるかどうか」を問いかけ、自立していない男性をフィルタリングしようと考えているのではないでしょうか。

私はプロの結婚アドバイザーではないので、上記はあくまで仮説ですが、いずれにしても『家事が得意です!』という男性がモテる時代になってきていることは確かのようです。
婚活市場は600億円市場と言われ、年々その規模は拡大基調にあるそうです。
婚活男性向けに「家事講座」なんてサービスビジネスが流行るかもしれませんね。

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11月1日に日経トレンディが「「2012年ヒット商品ベスト30」を発表しました。
1位の東京スカイツリーは別として、全体的には「これが?」というランキングでした。
私も仕事柄、新商品やヒット商品には常にアンテナを張っていましたが、今年は大ヒットした商品なんて無いんじゃないかと正直思っていました。
念のため、発表されたベスト10を記載しておきますね。

1位 東京スカイツリー
2位 LINE
3位 国内線LCC
4位 マルちゃん正麺
5位 フィットカット カーブ
6位 JINS PC
7位 おさわり探偵 なめこ栽培キット
8位 キリン メッツ コーラ
9位 街コン
10位 黒ビール系飲料

7位の「おさわり探偵 なめこ栽培キット」はさすがに知りませんでしたが、それ以外の商品はなんとなく見聞きしたことがある商品です。しかし、どれもベスト10に入るほど大ヒットしたという印象はありませんでした。

日経トレンディ編集長が記者会見で話していましたが、今年のヒット商品の特徴は「今まであった商品を付加価値化した商品」だそうです。確かにベスト10の中にはそうした付加価値型商品が多く見られます。しかし、「付加価値型商品」はその字のとおり現在価値に何かを加えることで、“ちょっと良くなる・ちょっと便利になる”というものであり、そこには時代や生活を大きく変えてくれるダイナミズム感がありません。そのダイナミズム感が感じられないことが今年のヒット商品ランキングの「?」の原因なのかもしれません。

もうひとつ言えるのは、ヒット商品の賞味期限が短くなってきているということです。
ベスト4以下のどの商品をみても「そういえばちょっと前に流行ったよなぁ」という感じがして、今もイケテルという感じがしません。日々さまざまな商品が登場し、メディアが瞬発的に採り上げるという情報環境においては、ヒットの賞味期限を1年間もたせるのが大変な時代になったのでしょう。

景気の“気”は気分の“気”だとよく言われます。
こんな不景気の時だからこそ、私達の気分をもっとワクワクさせてくれる、変化のダイナミズム感溢れる商品の登場を期待したいものです。

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東京ディズニーランド(TDL)の年間来園者に占める40代以上の比率が19.7%になったという記事が日経新聞に載っていました。
記事によると、40代以上の比率は98年3月期では僅か9%弱だったのが、年々この世代の来園客数が増加しているとのこと。特に顕著なのは40代の女性客の増加であり、女友達と連れ立って来園しているようです。

TDLといえば子供や若者達が楽しむ場所というイメージがありますが、ここにきて40代のおとなの女性達の来園が増えているのは何故なのでしょうか?私なりにインサイトしてみました。

先ず、彼女達のライフステージから考えてみると、この世代は子供に手が掛からなくなり、時間的な余裕ができたタイミングにあります。しかし、時間に余裕ができたからどこかに遊びに行こうと思っても、子供は自分達で勝手に遊びに行ってしまうし、ご主人はまさに働き盛りの忙しい毎日であり、誘っても無理だと断られる。だったら仲の良い女友達同士で遊びに行こう!という図式なのではないでしょうか。

また、消費価値観特性で考えると、彼女達はまさにバブル真っ只中で20代を過ごした世代です。TDLはもちろん、夜な夜なディスコに繰り出したり、海外旅行に行ったりと「非日常型消費」をアクティブに楽しんだ世代ですので、消費には極めて前向きな価値観を持っています。そういえばこの頃に「贅沢は素敵だ!」というコピーも流行りましたね。
しかし、バブル崩壊による金銭的余裕が無くなったことと、子育て期に入って時間的余裕が無くなったことから、大好きだった「非日常」を楽しむことができなくなってしまいました。それが子育てがひと段落したことから、ずっと我慢していた「非日常」を楽しみたいという思いが湧き上がってきたのですが、でもさすがにハワイに行くのはちょっと気がひけるので、手が届く「非日常」のTDLに気持ちが向かったのではないでしょうか。

TDL側でもこうした40代女性のマインド変化をキャッチアップして、「ディズニーのおとな旅45PLUSパスポート」という45歳以上限定の特典付きプランを販売しはじめました。CMでも流れていたのですが、40代後半の女友達3人がTDLで楽しんでいるシーンを流してこの世代の来園を刺激しています。こうした時代の変化や意識変化に迅速に対応するTDLは流石ですね。

ここにきて、アミューズメント市場だけでなく、様々な市場で40代以上の女性の存在感が増してきています。
時間的な余裕があり、消費に前向きな世代。この世代をどう取り込むのか、どんな新しいサービスが生まれるのか、気付きマーケティング研究所でもおおいに注目していきたいと思います。

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